こんにちは、日本マイクロソフトのDynamics ERP サポートチームです。
この記事では、 Dynamics 365 Finance and Operations のプロアクティブな品質更新プログラムの適用についてご案内します。
品質更新プログラム (Quality update program) は修正プログラム (Hotfix) の累積的なものとなり、今まではお客様が手動でサンドボックス環境、本番環境に適用して頂く必要がございましたが、今後はマイクロソフトにより自動で適用致します。
下記公開情報を基にご説明いたします。各項目について公開情報内にも詳細を記載しておりますのでご参照ください。
https://learn.microsoft.com/en-us/dynamics365/fin-ops-core/fin-ops/get-started/quality-updates?context=%2Fdynamics365%2Fcontext%2Ffinance
https://learn.microsoft.com/en-us/dynamics365/fin-ops-core/dev-itpro/deployment/plannedmaintenance-selfservice#what-is-the-schedule-for-proactive-quality-updates
更新履歴
2022 年 10 月 26 日 (水) : 上記の公開資料の内容の変更に伴い一部内容を修正しました。
2022 年 11 月 18 日 (金) : Microsoft 365 Message Center だけでなく、メールでも通知を開始いたしましたので、内容を修正致しました。
2022 年 12 月 29 日 (木) : 2023 年のプロアクティブな品質更新プログラムの適用のスケジュールについて公開されましたので、スケジュールが記載されているページのリンクを追記しました。また、本番環境へのプロアクティブな品質更新プログラムの適用が2023 年 1 月 21 日より一部の環境から開始されることを追記しました。
今まで
今までは、セキュリティ、プライバシー、信頼性、可用性、パフォーマンスなどの基本的な要素に対する修正プログラム (Hotfix) の累積である品質更新プログラム (Quality update program) は、LCS にて公開されるごとに、以下のブログの手順よりお客様が手動でサンドボックス環境、本番環境に適用して頂く必要がございました。
https://jpdynamicserp.github.io/blog/FinOps-Platform/apply-quality-update-d365fo/
そのため、公開された品質更新プログラムを手動で適用していない環境では、修正プログラムにて対処されているはずの問題が発生するということが発生しておりました。
今後
今回の変更では、品質更新プログラムを自動でマイクロソフトにより環境に適用致します。これにより常に最新の修正を含んだ状態の環境をご利用して頂くことになり、より高い品質を提供することができます。
また、今までは、品質更新プログラムの手動適用の実績の有無により、例えば、同じバージョン10.0.28 の環境でも異なるビルド番号 (マイナーバージョン) の環境が混在していましたが、こちらの変更により基本的には10.0.28 の環境は全て同じビルド番号 (マイナーバージョン) となり、問題の発見とソリューションの提供が早くなります。
重要事項
品質更新プログラムの自動適用に関する重要事項を以下にまとめております。
自動適用の対象の段階的な拡大
まずは、2022 年 9 月末または 10 月より段階的にサンドボックス環境に対して開始される予定となっており、2022 年 9 月より対象環境に対しましては順次通知をさせて頂きます。
正常に自動適用が完了していく環境の割合が増えたことを確認後、本番環境への自動適用が開始される予定です。
本番環境での自動適用は2023 年 1 月 21 日より一部の本番環境から開始されます。Near-zero downtime updating (ゼロに近いダウンタイム更新)
以下の公開資料の最小限のダウンタイムで自動適用は実施されますので、自動適用時の影響は最小限なものとなります。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/fin-ops-core/dev-itpro/deployment/plannedmaintenance-selfservice#what-does-near-zero-downtime-maintenance-mean
以下の公開資料の優先順位に基づくバッチ スケジューリングにより、自動適用の際のバッチジョブ実行を対策することができ、バッチのスケジューリングと処理は自動適用直後に復旧し、再開されます。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/fin-ops-core/dev-itpro/sysadmin/priority-based-batch-scheduling
https://learn.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/fin-ops-core/dev-itpro/deployment/plannedmaintenance-selfservice#priority-based-scheduling自動適用スケジュールの公開
以下の公開資料の通り、各リージョンごとに自動適用が実施される4 日間のウィンドウが決定され、5 日前には通知いたします。そのウィンドウ内にて自動適用を実施致します。
https://learn.microsoft.com/en-us/dynamics365/fin-ops-core/dev-itpro/deployment/plannedmaintenance-selfservice#what-is-the-schedule-for-proactive-quality-updates
2023 年のプロアクティブな品質更新プログラムの適用のスケジュールについて公開されましたので、現時点でのスケジュールを以下のリンクのページにてご確認いただくことが可能です。
https://learn.microsoft.com/en-us/dynamics365/fin-ops-core/fin-ops/get-started/quality-updates?context=%2Fdynamics365%2Fcontext%2Ffinance#Stations-Regions
なお、Microsoft 365 Message Center にて対象環境に対しまして通知致しております。
また、対象環境に対しまして、プロアクティブな品質更新プログラムの適用についてのメールでの通知を開始いたしました。
- Dark hours (暗い時間帯)
以下の公開資料の通り、環境が配置されているリージョンごとに、深夜から早朝のDark hours (暗い時間帯、営業時間外)が定義されており、そのDark hours 内で自動適用が実施されますので、自動適用時の環境のご利用に対する影響は最小限となります。
日本リージョンは 1:00 AM ~ 7:00 AM (日本時間) となります。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/fin-ops-core/dev-itpro/deployment/plannedmaintenance-selfservice#what-are-the-planned-maintenance-windows
また、以下の公開資料の下部にQ&Aがございますので、こちらもご確認して頂けますと幸いでございます。
https://learn.microsoft.com/en-us/dynamics365/fin-ops-core/fin-ops/get-started/quality-updates?context=%2Fdynamics365%2Fcontext%2Ffinance
おわりに
以上、 Dynamics 365 for Finance and Operations のプロアクティブな品質更新プログラムの適用についてご紹介しました。
※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。より詳細な情報が必要な場合は、弊社テクニカル サポート, アカウント マネージャー, ソリューション アーキテクト, FastTrack までお問い合わせください。